お墓参り。

昨日の不調は今朝も残っており…。
が、そんな素振りを見せれば夫が「母のところへ行くのを止めよう」と言い出すのは火を見るよりも明らか。そんな事になったら母はがっかりするだろうし、菩提寺には手配したお花が届いていると言うし。

こみ上げる吐き気と戦いながら30分かけてバナナを食べた。
ホットミルクをゆっくり飲めるだけ飲んで何食わぬ顔して「行こうか〜」と。
途中コンビニで母に持っていく「カット野菜」を買い込み、ダメ元で梅干しのおにぎりを食べたら…あら不思議。吐き気が収まって身体の感覚も戻って来た。

ホームは厳戒態勢。
事前に訪問連絡を入れておいたが、検温をされ、マスクをかけさせられ、アルコール消毒それでも「エントランスでお待ちください」と。
が、大荷物を持っている私達を見て親しいケアマネさんが「特別ですよ、お部屋へどうぞ」と。なんとか母の部屋へ入れてもらえた。呑気に体操レクに出ていた母はスタッフさんに車椅子に乗せられて部屋へ戻って来た。
寂しくなった冷蔵庫と冷凍庫は満タン。果物も豊富。美容液やトイレットペーパーも補充し、脳トレ用のクロスワードも。夫が母に「ホワイトデー遅くなってごめんね」と隣町川越の最中を差し出すと母は喜んで笑った。

すぐさま父のお墓のある菩提寺へ。
お墓を掃除してお花を手向け、お水とお茶を供えて、お線香をあげる。
すると何やら母がスマホを取り出しLiveボートレース中継を父の墓石に向けて見せ始めた。そう、ちょうど可愛い孫のレースの時間だった。母はしっかり時間を把握し是非とも父に見せたいと。お彼岸で結構な人が来ている菩提寺の墓所で高らかに鳴り渡るスタートのファンファーレ…^^;
少し気が引けたが、ここは父も楽しみにしているだろう黙認。
結果は…惨敗だった…泣。

その後予約してあった「木曽路」で母と夫と私としゃぶしゃぶ三昧。
「美味しいわね〜」と母。おかしなもので私もその頃はすっかり復調して昨日の分を取り戻すかのようにしゃぶしゃぶを食べた。店員さんに「追加のお肉は如何でしょう」と聞かれ、間髪入れずに「2人前お願いします！！」と私。
お肉が美味しいのは当たり前だが、秀逸だったのが「春わかめ」これは実にいいお味で。夫がどハマりして「わかめって美味しいね〜」と。私も母も食べそびれてはと箸を伸ばす(正確には私が取り分け母のポン酢の小鉢に入れたのだが…)
豆腐を食べる母が「いやだ熱い〜」と声を上げた。「そんな大袈裟な…どれ…マジ熱い」と夫。笑。そんな何気無いやりとりが嬉しい。
ゆっくり食事をして母をホームへ連れて帰り、部屋には入れないので私達はエントランスで母の口腔体操リハビリを熱心になさってくださるスタッフさんからこれまでの経過や今後の予定などお話しを伺い、御礼とお願いをして帰宅した。

やれやれ、とんぼ返りは疲れる…
とバッグを開けると、なんと母のスプーン、フォーク、お箸の3点がセットになっている外食用のセットを持ったまま帰宅してしまった事に気付いた。
母に連絡すると「この次美容室へ行く時外食するでしょ？その時持ってきて」と。
あらまあ。「全然お腹空かないのよ…」が口癖になった母にしては珍しい発言。

はいはい。来月になったら行きましょうね。